激安ショアジギングロッド Jig Nage 9.0f

安くてもショアジギングロッド

激安竿はすぐに折れるの?

安いロッド(釣り竿)の特徴としては「デザインが悪い」「重量が重い」「部品に剛性が無い」「錆びやすい」などが目立ちます。

デザインは兎も角、そういった問題部分をメーカーの技術や素材の質でカバーしているので、一般的に「良い」とされるロッドは高価になってしまいます。

インターネットで初心者が釣りをするにあたって、ロッドの購入について質問しているのをよく目にします。

そして、答えの中に決まって「安物はすぐに折れる」「安物は長持ちしない」という文言が入ってきます。

そもそも、本当に正しく使用していてすぐに折れたのであれば安物だからじゃなくて不良品ですから!

まぁ確かに高級品は各部分に剛性がありコーディングなども施されているので安物に比べたら丈夫で長持ちすると言えますが、特にインターネットで「普通に使ったのに1回目で折れた」とか見かけるのが多いのはユーザの使い方に一番問題がありそうに感じてなりません。

「普通に」……この普通がそもそも異常なんじゃないかと。

防波堤に釣果を見に行く事が多いですが、ロッドの扱いがとにかく雑な人が多いですよね。

小学生の時に安いグラスロッドで折れるの覚悟で50cmくらいのボラを抜きあげても折れなくて、竿って意外と折れないものなんだと感心したこともある。

そんなことを思っていた時に税別3,980円というベイシックジャパンの激安ショアジギングロッドを楽天市場で発見しました。

初心者に毛が生えたくらいの私が使ってみてどれくらい使えるものなのか検証してみようと思って購入しました。

ショアジギング歴1年

それまではダイワのジグキャスターMX 96MHを使ってきました。

購入後、Jig Nage 9.0fを2年ほど使ってみたのでレビューします。

使用場所としては足場の良い防波堤や根ズレの心配のないゴロタ浜となります。

安物だからといって雑に扱ったり、メンテナンスを怠ったりはしていません。

持っている他のロッドと同様に扱っています。

スペック

  • 全長:9.0フィート(2.7m)
  • 仕舞寸法:142.5cm
  • 継数:2本
  • 対応ルアー:20~60g
  • 自重:212g(公式HPより)

Jig Nageはベイシックジャパンのショアジギングロッドになりますが、購入時にはベイシックジャパンのロッド一覧にありませんでした。

購入前に自重が気になり調べるも、当然アマゾンなどの詳細にも記載はありません。

購入したはいいが安物特有の重すぎて扱い辛いとなることを恐れていました。

350g以上とかだったらマジやばいっす!

あちらこちらで情報を探しましたが結局見つからず、不安を抱きながらの購入となりました。

商品の到着後にすぐに自重計測したところ217gでほっとしたのは今でも覚えています。

自重217gなら8フィートクラスのショアジギングロッドの重さなので十分使えます。

梱包ごと計測したら500g以上あったのでちょっとビビったのは内緒です。

現在はベイシックジャパンのホームページにJig Nageが乗っていて、自重も記載されています。

ベイシックジャパン公式HP: https://basicjapan.jp/?cat=13


外観

ガイド部分

ガイドは柔らかいですが釣りに支障はない感じです。

ロゴ部分

リールシート部分

剛性について

安物ロッドにありがちなガイドが外れたり割れたりという不具合は2年使った段階では発生していません。

金属部分の錆びも見られません。

少し気になる事としては、購入当初よりキャスト時にリールシート部分がきしむのがきりなりました。

締め込みが甘いということも無く、リールはしっかり落ち着いています。

リールシート部分が割れたりグラグラになったりしないか心配でしたがきしむ音に違和感はあるものの、全く問題なく使えています。

ガイドにテンションを掛けるともげる

何回かロッドの固着して抜けなくなりました。

力が入らなかったのでついついガイドに指を掛けて軽くネジってしまったところ、ガイドが簡単にもげてしまいました。

ガイド自体が破損したわけではなくてロッドとの接点が外れてしまった感じです。

ただ、ぐらぐらで今にも取れてしまいそうです。

ガイドを持ってロッドを外すなんてことは、どんなロッドでもやったらダメな事なんですが、ここまでもろいのは初めてです。

試しに他のガイドに同じように横のテンションを掛けてみたところ、やはり簡単に接点が割れてしまいました。

幸いガイドは無傷なのでPEラインでグルグル巻きにして、ブラックにペイントしてアロンアルファで固めて修理しました。

魚を釣ってガイドにテンションが掛かっても外れるようなことはないので、取扱を間違わなければ問題はなさそうです。

自分で修理したところも問題なく使えています。


タックル構成

防波堤でショアジギングをするためにできるだけ安く、なお且つショアジギングで期待できる魚をキャッチできる事を目的として考えました。

  • ベイシックジャパン Jig Nage 9.0f
  • ダイワ ワールドスピン3500
  • PEライン:メジャークラフト 弾丸ブレイドx4 2号(200m)

主に40gのメタルジグを使います。

手でラインの先を引っ張ってみたティップの曲がり具合はそんなに柔らかすぎる感じはありません。

ショアジギング用とうたっているだけあり、40gのメタルジグをキャストしてもフニャフニャな感じもなく違和感なくキャストできました。

飛距離は無風で約70mくらいです。

ただ、しばらくこのセッティングで使用していましたが、風が出てくると投げ辛く50mくらいしか飛ばなくなりました。

そもそも、このセッティングで何を狙いうのかを考え直しました。

総額1万円前後の初心者セットというロッドで、ガチに大型青物を狙うわけがありません。

ショアジギングというよりはライトショアジギングレベルで、近所のおかっぱりで40cm前後の青物狙って練習する感じなはずです。

根ズレの心配もそんなにない場所で40cm位の魚を釣る為ならもっとライトなリールで十分じゃないか?

リールを軽くした方が扱いやすいんじゃないか?

ってことで、ワールドスピン3500からワールドスピン2500に変更して、ラインもPE1号を使って試してみました。

リールが軽すぎるとバランスが悪くなって先重りするかと思ったけど全然問題なしです。

全重量も軽くなって振り易くなった分、風が多少出ても飛距離がそんなに落ちることが無くなりました。

最終的には

  • ベイシックジャパン Jig Nage 9.0f
  • ダイワ ワールドスピン2500
  • メジャークラフト 弾丸ブレイドx4 1号(200m)

というタックル構成に落ち着きました。

使用感

使用用途としては

  • ライトショアジギング
  • ジグサビキ
  • 泳がせ釣り

になります。

ライトショアジギングの時は40gのメタルジグメインですが、ジグサビキの時は10gのメタルジグを主に使用します。

対応ルーアーは20gからですが、強風でなければ10gのメタルジグでもなんとか使えます。

ロッドの硬さはショアジギングロッドだとMより柔らかいかもしれません。

シーバスロッドのラテオ90ML・Qと同じフィーリングです。

まぁそれでも40cmまでのサゴシやツバスくらいなら抜きあげも可能です。

一度、目測を誤って47cmのハマチを抜きあげてしまったことがありますが大丈夫でした。

ジグサビキで使う理由としては、ハイシーズンにジグサビキをやっていると、掛かったアジにシーバスや青物が食いついてくることがあります。

そんなときでもショアジギングロッドならとりあえずは安心です。

もちろん仕掛けも自作で多少の青物が掛かっても大丈夫な構成にしています。

もうひとつは、ジグサビキに高価なロッドを使用したくないから。

アジが良く釣れてロッドを置くことが多いと、予期せず倒れたり擦れたりして傷が付いたり損傷したりする可能性が増えますし、魚を触ることが多いのでロッドも汚れてしまいます。

小物狙いのジグサビキなんかだとルアーをキャストしやすければ安物で十分です。

そんなわけで、初心者用というよりも気軽な感じのライトショアジギングなら十分に使えるレベルです。

ただ、ガイドの件も踏まえて各部分に手が込んでいないのでちょっとしたミスが破損につながる可能性は高いかもしれません。

道具の扱い方をしらないビギナーなだとすぐに壊してしまいそうです。

安物が壊れやすいと言われる所以はこのあたりでしょうか。

まぁそれでも「壊れやすい」じゃなく「壊しやすい」だと思いますが。

釣り道具って安物ほど手なれた人じゃないと使いこなせない部分は結構あったりしますよね。

ベイシックジャパン ロッド